古来のヤギのチーズ作り    ('07,4/10up)

 

 カナリア諸島の一つであるフエルテヴェントゥーラ島は、別名「ヤギの島」
“Una Islas de los cabras”と呼ばれている。

 確かに「ヤギの島」の名に相応しく、どの方向に足を運んでもヤギがいる。ゴツゴツとした岩山の影では、茂みをのんびりと食んだり、でこぼことした地形を何の苦も無くスマートに歩き回ったり、断崖絶壁で飛んだり跳ねたりしている野生のヤギを見かける。
 また、古くから原住民は家畜としてヤギの飼育を常としてきた。極度に乾燥し、日々風の強いこの島では 牛や羊などの家畜の生存には適さない。そのため、乾燥した厳しい気候に耐えることのできるヤギは 今でも地元の住民の重要なたんぱく質の供給源である。


 スペイン領であるフエルテヴェントゥーラ島では、今でこそスーパーに行けば食料品をはじめマドリッドやバルセロナにいるように何でも購入可能だ。スーパーのチーズ売り場では スペイン産のみならずフランス産、イタリア産、デンマーク産など種類も豊富である。
 しかし、地元の人々が大好きなチーズはやはり自家製のチーズだ。
多くの原住民達は、今も週に一回から二回は自宅の庭のヤギの乳で美味しい昔ながらのチーズを作りながら生活をしている。

 古来の単純で合理的な方法で原住民が行っている搾りたてのヤギの乳で作るチーズ、実に新鮮で味わい深い。


 ジモピーの グイマールさんに 古くから伝わるチーズ作りをご披露していただいた。


           
1 乳を搾る前にまず餌を与える



2 乳搾り、このフエルテヴェントゥーラ島で
生まれ育ったグイマールさんの手馴れた乳搾り


3 搾った乳の中に適量の凝固ざいを入れる


4 搾った乳を厚地の木綿製のフィルターにかける


5 フィルターに残ったカスは動物の餌になる


6 毛布に来るんで保温する


7 グイマールさん手製の木彫りの板


9 約一時間経過すると次第に乳が固まってきた


10 手を使い凝固した乳と上澄み部分に分ける


11 分離した上澄液を取り除く


12 乳の上澄液を板に十分なじませる


13 固まり始めた乳を用意した板の上のブリキの型に入れる


14 水分を絞りだしながら型に入れる


15 ブリキの枠の大きさを麻紐で調節しながら決める


16 絞った上澄み液は35℃に温めてカテッジチーズをつくる


17 上下に塩を塗り込んで2時間冷蔵庫に保存した後、
冷水で洗い流して出来上がり


18 上澄み液を35℃に温めて凝固してきたものを寄せ集めたのが
カテッジチーズとは驚き!


19 出来上たてのヤギのチーズにナイフを入れる
グイマールさん





直線上に配置


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